僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

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タクと話した。

メイサちゃんとサトルと話した同じ週に
タクから飲みに誘われた。
どこの店かと尋ねたら、ちょっと遠いだって。
どんな店かと尋ねたら、言葉を濁した。

不安なまま電車を乗り継ぎ連れられたのは
なんてことはない、ごく普通のおネエの店だった。
えっ?おネエ?なんで?
どうやら最近、職場の人に連れられてから
楽しくてハマっているらしい。

わかるよ、確かにありきたりな
キャバクラやガールズバーなんかよりは
楽しいのは楽しいよ、騒げるしちょっと安いし。
あの人たち場を盛り上げるの超上手いしね。

だからって毎月メイサちゃんには
ギリギリより少し足りないくらいの生活費しか
渡さずにこんな所で金を落とすなんて、と
僕の複雑な気持ちは誤魔化せない。
それはちょっと酷いんじゃないのか?

とは言え僕から説教染みたことは言えない。
またタクメイサの間に軋轢が生じてしまうから、
黙っているつもりだったが顔に出ていたらしく
「お前が気にすることじゃない」と釘を刺された。
確かにそうだけど。

タクの考えでは、暫くカツカツの生活をさせて
金の有り難みをわからせたいのだそうだ。
罰を与える意味も込めて。

言いたいことはわかるがズレてるな、と思った。
そんな苦しみ与えなくても彼女は充分反省してるし
ずっと前から金の有り難みは理解していた。
それにメイサちゃんへの罰と
お前の享楽は無関係だ、理由にならない。

また少し彼の悪い一面を見てしまった気がした。
僕には優しいけど、僕以外の人には
こんなことが平気で出来てしまうのか。
メイサちゃんがどんな気持ちになるか
微塵も考えられないのか、それとも無視してるのか。

メイサちゃんとサリちゃんのことが頭から離れなかったが
上手いこと職業病が出て楽しむフリは完璧に出来た。
騒いで楽しんだ後は近くの静かなバーに入った。
僕にはこっちの方が性に合ってる。
そこでタクから聞いた。

「ウチはもう駄目かもしれない。」

ウチとはメイサちゃんとの関係のこと。
お前にもその認識はあったわけか、そりゃそうか。
僕に言わせれば自ら率先して
駄目にしていってるようにしか見えないんだけど。
それを、かもしれない?まるで他人事だな。

とりあえず、どうしてそう思うのか聞いた。
タク家ではあの一件以来、全く会話が無いそうだ。
そりゃそうだろ、誰がお前と会話したくなるんだよ
メイサちゃんの立場で、という本音はぐっと堪えて。

「会話したいと思ってるの?」
「半々かな。」

何も悪いことがなければ日常会話くらいはしたいが
会話すればいつもどこからともなく棘が出て
平穏な雰囲気のままでは終われない。
毎回こうだから挨拶すら躊躇してしまうのが現状。

タクはメイサちゃんに原因があると考えていた。
どんな話を振っても喧嘩腰で返されるから
これをどうにかして欲しいのと、
何故喧嘩腰になるのか理解出来ない、理不尽だと。

「そりゃこんなキツイ罰与える奴に
 愛想振り撒く気にはなれないだろ。」
「そんなこと言える立場じゃなくない?」

タクの言い分は悪いことしたなら罰を受けるのは当然、
メイサちゃんは喧嘩腰な態度を取れる立場ではない、
そんな資格は無い、というもの。

罰だ資格だ立場だって言う前にさ、
相手も人間なんだよ、感情があるの。
刑務所にいる囚人達は全員刑罰を受けてはいるが
だからって刑務官や警察を恨むなって
それは無理な話じゃないのか?そんな聖人いるか?

お前が言ってるのはそういうことだよ、
罪と罰と感情は全くの別物だ。
それにさ、メイサちゃんの罪って何?
未遂で終わったよね。
リアル刑法でも殺人と殺人未遂を同じ罰にはしない。

なのにお前は同じ罰を与える。
彼女がどれだけ反省しているか考えもせず。
こんな奴を相手に誰が愛想を振り撒く?
厳しくするだけで許す心が感じられない、
それじゃあ人の心はついてこないよ。

「甘やかしたらアイツは学習しない。」

お前、どんだけ彼女のこと馬鹿だと思ってるの?
彼女はお前より聡いよ、ていうかお前が言うな。
自分もっと馬鹿なクセに、棚に上げんな。
駄目だコイツ、イライラしてきた、落ち着け。

コイツの認識の何がマズイってさ、
詐欺や騙されるという悪いワードに引っ張られて
事態を点で捉えてる、点しか見えてない。
物事の全体像をまるでわかっていない。
お前が考えてる程悪いことにはなってないぞ。

落ち着いた口調を心掛けながら切々と語るが
彼は自分が正義だという強い認識を崩せない。
僕を甘いと思っていて、それじゃ駄目だと思ってる。
だから、そんなんじゃ人はついてこないんだって。
正論や綺麗事や厳しさだけでは駄目なんだって。

タクにはもう1つ言い分があった。
メイサちゃんは妊娠中のタクの風俗を浮気と捉え
未だに許せないでいる。そのお陰で出産後からは
文字通り指一本触れさせてもらえないのも
タクが抱く大きな不満と不信感に繋がっている。

これはメイサちゃんにも、同じことが言える。
厳しいだけでは人の心はついてこない、
関係修復や待遇改善を望むならメイサちゃんも
タクを許すべきだろう、とは思うが
性的なことだからなぁ、生理的に無理なのかな。

つまり互いに相手に対する許容の心が足りないんだ。
鏡と言うかブーメランと言うかね、似た者同士。
ほぼ同じことを相手にしてるの、気付いてるかな。
でもメイサちゃんの許せない気持ちは
生理的に無理だったらもうどうしようもない?

1度話し合って2人同時に水に流すとか
出来ないものかな、僕とサトルは出来たよ、多分。
どうして出来たんだろう?やっぱり相手のこと
好きだから?この人しかいないと思ったから?
選択肢が無いならそれでやっていくしかない。

タクも全く何も考えてないわけじゃない。
自分から折れることが出来ないだけかな、
あまりに理不尽だ!と被害者意識が強い気がする。
どちらが悪いか?で言えば第三者の僕から見れば
タクが先にやらかしたと思うけど。

だからタクが先に折れるべきなんじゃないかな、
でも信用出来ないんだよね、自分が折れた後に
相手も折れてくれるかどうかが。
僕に言わせればそんなことに拘る時点で
本気で関係改善しようとは思ってないんだよね。

ぶっ壊れてもいいやって1割くらいは
頭のどっかで諦めてるよね。
危機感とか本気度が足りないと思う。
必死に頑張れるほど守りたい関係じゃない、
それが本心なんじゃないの。

メイサちゃんからは幾分本気が見えていたけど
タクからはちっとも見えてこないんだよな、
改善修復したいと願う気持ちの本気度が。
俺は何も悪くないから努力も我慢もしないけど
上手いこといけばいいな~としか見えない。

これはもうダメかもわからんね。

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