FC2ブログ
僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

06 │2019/07│ 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

新記事

全記事

全タイトルを表示

月別記事

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

TOP
祖父母
母、父、と書いたから祖父母のことも。

僕の知ってる祖父母とは母方の人。
父は若くして天涯孤独になってしまったから、
僕が生まれた時には既にこの世にいなかった。

祖父母は僕にとても優しかった。
祖父は僕がまだ幼い頃に亡くなってしまったから
あまり沢山のことは憶えていられなかった。

祖父は九州男児だと聞いていた。
その頃は九州男児というものがどういうものなのか
よく理解出来なかったけど、わかる今思い返せば
確かに立派な九州男児だった。

普段は無口で家の中でどっしり構えて、
男たるもの強くあれ、女を守れと幼子の僕に説くような人。
しかしあまりの孫可愛さからかそれほど厳しい扱いは受けず、
とても強くて優しくて、よく一緒に遊んでもらってた。

祖父が亡くなった時、僕はまだ死の意味を
よく理解出来ていなかったから泣かなかった。
じいちゃんは僕の目の前で、頭が痛いと呟きながら倒れた。
確かな死因は憶えていないけど、多分脳梗塞とかだろう。

あまりにもあっけなく逝ってしまったので
またすぐに会える、遊んでもらえると思ってた。
死の意味を理解した頃には、悲しみはとっくに癒えて
ただ「祖父は好き」という感情と感謝の気持ちだけが残った。

祖母はもっと優しい人だった。そして愛情の強い人。
多分君と同じかそれ以上に僕に優しくしてくれた人。
そして祖父を陰で支えられるくらい、強くて逞しい人だった。

僕のばあちゃんは日本人ではない。
遠い海を越えた、文化も血筋も歴史も全く異なる国から来た人。
自分の持ってた全てを捨てて、じいちゃんを追いかけて
たった一人でこの国に来たらしい。凄い勇気と根性だ。

若い頃は色々苦労もあったらしい。
たまに話してくれたけど、僕は幼過ぎて憶えられなかった。

この人なら、僕の為に命も差し出せるだろう。
幼い僕でもそう感じられるくらい、ばあちゃんは
僕を大事にしてくれた。とても強い愛情を注いでくれた。
だから僕はばあちゃんが大好きだった。

ばあちゃんはよく母と喧嘩をしていた。
決して仲が悪いわけではなく、どちらも気が強く
そしてばあちゃんの愛情が強いからこそだった。

ばあちゃんは僕の面倒を全く見ない母に腹を立てていた。
そのことで一番沢山喧嘩をした。

「この子はあんたらが忙しいせいで大人の顔を見て
 気を遣う子供になってしまった。近所の子供と比べても
 全然子供らしくなく、甘え方も知らない子になった。」

と、いつも母に怒っていた。父に怒ることもあった。
「あんたが娘を甘やかすから」と言われて父は申し訳無い顔をした。
母は全く動じないといった感じで「だから何よ」と開き直っていた。
そのやり取りの度に、ばあちゃんは僕を抱きしめて顔を撫でて
「こんなにいい子なのに」と泣くこともあった。

僕自身はどう思っていたのかと言うと、
特に何とも思っていなかった。
僕にはばあちゃんがいたから平気だった。

世間から流れる子供に関する悲惨なニュースを僕も知っていた。
その事実に比べたら、僕は自分を哀れむ程じゃないとわかってた。
それに命があるだけマシだ。母は僕を堕ろしたかったんだから。
だからばあちゃんには泣いて欲しくなかった。

ばあちゃんが亡くなった時、僕は少し世の中を知った。
ある日からばあちゃんは身体のあちこちに痛みを訴え、
病院で精密検査を受けたら末期の癌だとわかった。

ばあちゃんには内緒のまま父と母が呼び出され、
大人達だけで話をしていた。僕は眠るばあちゃんの傍で待ってた。
ばあちゃんは自分の病状を知りたがっていたが、
母は最期まで黙秘を貫いた。

ばあちゃんは自分でわかってると、僕だけに教えてくれた。
そして入院してから毎日のように泣いていた。
原因は僕のことだった。
僕の今後をとても心配していて、自分がいなくなったら
誰が僕を見てくれるのかと、そればかり悩んでいた。

僕は「大丈夫だよ、心配しないで」と言いたくて
毎日病院に見舞いに行った。
学校が終わってすぐに、家に帰らず真っ直ぐ病院に行って、
休日も面会時間を目一杯使い切るくらい通った。

ばあちゃんの入院期間は1ヶ月半に及んだ。
父は忙しく2日しか見舞いに来れず、母は3日しか来れなかった。
ばあちゃんは母が見舞いに来た最後の日、
泣きながら僕の前で母に頭を下げた。

どうかお願いだから、私が死んでもこの子だけはと
痛みに苦しみ泣きながら、たどたどしい口ぶりで懇願した。
母もこの時だけは「心配しないで」と言った。

ばあちゃんには母の言葉が聞こえなかったのか、
はたまた信用出来なかったのか、何度も何度も懇願した。
その必死さには鬼気迫るものがあった。
「この子に寂しい思いはさせないで」とか
「この子はいい子だから」とか、ずっと僕のことばかり。

母も流石にうんざりしたのか、僕を指差して
「そんなにこの子って可愛いの?」と訊いた。
「当たり前でしょう、あんたの子だから可愛いのよ」と
ばあちゃんは呆れたように言った。

そしてある日、ばあちゃんも僕の目の前で逝ってしまった。
きっと毎日泣かせてしまったから、寿命を縮めたんだ。
目まぐるしく動く白衣と慌しさの中で僕の不安は
掻き立てられて、その時の記憶はあまり残らなかった。


通夜も葬式も終わり、僕は家に独りになった。
ばあちゃんの前では大丈夫だと強がってみせたものの、
本当は不安でいっぱいだった。

僕は自分で母に嫌われていると知っていたから、
好かれるのは無理でも、捨てられないようにと考えていた。

母にばあちゃんの遺品の片付けを頼まれた。
自分じゃ家の中のことはわからないから、僕にやれと。
いらないものはここに、と大きなゴミ袋を渡された。

僕はその中にどんな些細な遺品も詰めることが出来なくて、
母に心底呆れられた。
そして「お願いだから捨てないで、このままにして」と頼んだ。
泣きながら、こんな我儘を言っては捨てられてしまうかもという
怯えの中で必死に母に縋った。

結局今でも祖母の遺品は殆ど残したまま、今の家に越してきた。
そして君に出会って、また人間らしさを知った。

ばあちゃんと同じかそれ以上に僕に優しい人。
ばあちゃんと暮らしていた頃、僕は友達もいなくて
いつも学校から帰ってそのことばかり心配されていた。

だから君を見つけた時、一番最初にばあちゃんに教えたかった。
こんな友達がいるんだよとか、今日も楽しかったとか。
君のことをばあちゃんに自慢したかった。

テーマ:日記 - ジャンル:恋愛

TOP
コメント閲覧
私もばあちゃん子だった
 また別の意味で泣いちゃいました。おばあちゃんが亡くなる時、彼と出会えてて良かったね。ネコ好き、ばあちゃん子、一人っ子、共通点に嬉しかったりします。 

 あと、告白できて良かったね。でも、これから別の辛さが始まる予感。好きの意味が違うと辛いです。
【2006/06/04 14:26】 URL | 鈴虫 #- [ 編集]

>鈴虫さん
鈴虫さんこんばんは。
おお~共通点結構多いですね~
その要素は僕の人格の大部分を構成してるので、
もしかしたら性格や考え方も似てる部分とか
あったりするかも。
好きの意味が違うとね、辛いけどでも、
一応好かれているからまだ平気っぽいです。
嫌われるより全然マシです。
嫌わないでくれただけでも感謝してます。
【2006/06/05 01:44】 URL | toyo #- [ 編集]

TOP

非公開コメントは受け付けておりませぬ















TOP

検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。