僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

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厳しい現実
今日もとても寒い日。しかも雨まで降っていた。
このまま夜中まで降り続けば雪に変わるのかと
少し楽しみにしていたのに、夜には止んでしまった。
僕らの地元では雪は滅多に降らないものだから
君も僕も子供の頃から雪が好きなのに。残念。
今年も一緒に雪が見られたらいいなと、我ながら
乙女チックな願望を持っているのに笑ってしまう。

今僕らの周囲では受験色が濃厚だ。
早い奴では今年の夏前から受験に取り組んでいる奴もいた。
僕もその例に漏れず進学するつもりだが、僕の場合は
まだこの時期でも比較的穏やかに過ごしていられる。
周囲の受験ムードのお陰で、休日でも時間に余裕のある奴が
少ないためか、ここ最近僕らは2人きりで過ごす時間が増えた。
君は殆ど学校とバイトと僕の部屋の往復する毎日。
なかなか自宅に寄り付かない。
僕から見ても、少し避けているように思えた。

今日も僕の家に酒を持参して泊まりに来た。
そして気が済むまでまったりと飲み明かし、我が家から学校へ行く。
君は進学する気は無いのかと尋ねたかったが
どうも聞いてはいけないような雰囲気が漂っていたため
今日まで流してきた。

さっき、珍しく君からぽつりと愚痴が零れた。
本当は自分も進学したいけど、なるべくならまた僕と同じ所に
行きたいと思っていたけど、家族の負担になるから諦めたと。
君の家は決して収入の乏しい家庭では無かったけれど、
兄弟が多く、今回は自分の卒業と弟妹の中高入学が重なると。
更に君の弟は才能のある子で、専門教育の為に
高額の私立高校に進学するらしい。
そして自分は長男だからと、もしも進学する気なら
自分で働いて学費を稼いでからにするつもりだと。
そんな事情があってか家族は君に暗黙の内に気を遣い
君も家族に気を遣って、家にいると息苦しいのだと。
一通り話し終えた後、君が「こればっかりはな」と呟いた。
その後振る舞いが突然、不自然な程明るくなり
「俺お前みたいに頭良くないし、無理して大学行ってもな」と
開き直って強がってみせた。
君はそのままのノリと勢いで会話を続けた。

「別々になってもさ、会おうと思えばいつでも遊べるよな。
 バイトとか一緒にしちゃえばさ、いいんだし。
 お前とは簡単に縁が切れないような気がするしさ。
 うん、まぁ、じゃこの話は終了ってことで。
 辛気臭い話してごめんな。」

僕は何と答えていいかわからなかった。
ただ頷くだけの生返事しか出来なくて
悲しいやら悔しいやら淋しいやら、もう何を言えばいいのか。
本当に君は凄いよ。頭だって全然悪くないよ。
他人の為に自分から遠慮して身を引くなんて、例え家族でも
僕には出来るかどうかわからない。
進学するだけなら、僕がいくらでも君の偏差値上げてやるし
学校なんてピンキリなんだ。二人で相談して探せばいい。
でもそんな簡単な問題じゃないね。
現実って本当に厳しい。言葉が出ない。上手く言えない。
僕はまだガキで、君のために出来ることは何も無い。虚しい。
さっきの君は僕に、何て言って欲しかったんだろう。

酒の酔いか疲れか、今君は僕のベッドで寝てる。
これもいつも通りの風景だけど、もう暫くしたら
この風景も消えてしまうかと思うと感慨深いものがある。
成人して社会に出れば、いつかは訪れるものだと
覚悟はしてたけど、それでも完全な納得は難しい。
好きって熱意と努力だけじゃ、乗り越えられないものも
世の中にはあるのだと知った。
何だか嫌な未来を暗示するかのような現実だ。

君はやっぱり、僕よりずっと大人だった。
同じだけの時間を共有してきて、どうしてこんなにも
成長の度合いが違うんだろう。
君は凄い。僕が一番尊敬してる人。
親よりも他の大人達よりも、一番尊敬出来るしかっこいいと思う。
あまり上手く言えないけど、そういう所も憧れてるし好きなんだ。
出来るなら君のような人になりたいけど、僕には無理そうだ。
君は昔から人の苦労まで背負い込んで
庇ったり守ったりするタイプで、僕もその庇護に与ったこともあった。
君は子供の頃からよく耐えてる人だった。皆の知らないところで。
出来ればいつでも、君には笑っていて欲しいけど
僕に出来ることなんて殆ど無いような気がしてもどかしい。
こうして未だ日に日に積もる好きな気持ちを
大人な君なら上手に受け止めてくれるかもしれないと
つい期待してしまう。
君の優しさに甘えちゃ駄目だとわかっていても
いつの間にか甘えてる。僕は何も出来ないクセに。
君の負担にだけはなりたくないのに
僕の存在そのものが、いつかは君の負担になりそうで怖い。
このままじゃいつそうなってもおかしくない。
それだけは避けたい。
せめて君の望みがわかるだけ、僕が大人だったら良かったのに。
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