僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

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血1
去年の今頃の時期、僕は一度だけ大きな間違いを犯した。

確かその少し前から徐々に、だったと思う。
自慰の時どうしても女では射精出来なくなっていた。
それでも諦め切れず、そんな自分を認めたくなくて否定したくて
強引にネットの画像やAVを漁りまくって試みたものの、
結果は散々だった。

途中までは出来ても、最後は必ず君が頭に浮かんでしまう。
もうバイだという逃げ道もなくなったのかという
ショックが大きくて、キツイ現実を叩き付けられた気がして
少し自棄を起こしてたんだと思う。
それならばゲイの画像だったらどうだろう?と
そこに一抹の希望を見出した。思えばこれが間違いの元凶だった。
それでもし駄目だったら、僕はまだ大丈夫だと思えると考えた。

結果は更に燦々たるものだった。
適当に検索して、ヒットした所に片っ端から入って
うっかりまた君に似たような人の卑猥な画像を見つけてしまった。
運が良かったのか悪かったのか、その人の動画が公開されていて
その動画を開きながら、脳内では既に君に置き換えてた。
この後はあまり憶えていない。

きっと夢中だったんだろう、気がついたら射精出来てた。
動画は数分程度のものだったのに、まだ終わっていなかった。
普段なら終わればさっさと頭が切り替わるのに
初めて見る男のSEXシーンと自分の過去の経験が
オーバーラップして、結局計3回も放出する羽目に。
さっきまであれだけ梃子摺ってたのに、相手を変えただけで
こんなにあっさりいけるという現実が身に染みて
しかも夢中だったなんて尚更情けなくなった。
脳が現実と向き合うことを拒否して、胸を抉られるような
感覚だけが身体に残って、身体が自動操作に切り替わった気がした。

ふと気付いた時、僕の身体と床や家具が所々血で染まっていた。
右手には鮮やかな血を滴らせるカッター、左手は血塗れ。
出血は手首ではなく、手首より少し上の腕の内側から滲んでいた。
耳を立てると静寂した薄暗い部屋の中、ぽたぽたと音が響く。
血が身体を伝い滴り、衣服や床を黒く染めている。
僕はこの痛みで我を取り戻したらしい。
しかしまだ意識と身体が連結していないのか、カッターの刃は
未だ僕の腕の皮膚を抉り流血を促している。

ここでやっと目が醒めてカッターから手を離す。
急いで出血を止めなければと必死で鈍い脳を働かせ
部屋の中を見回し、使える物を探した。
手近な布を傷口に当てて強く抑え、
更に腕の付け根を違う布できつく縛った。
処置の方法なんか知らなかったから、これで正しいのかも
わからなかったけど、これで暫くじっとしていたら
出血はいつの間にか止まっていた。
傷がそれ程深くは無かったんだろう、とりあえずは何とかなった。
家族が寝ているのを耳で確認しながら洗面所に行き
手を洗い、ふと鏡を見たら目が赤く腫れていた。
きっと僕は泣きながら腕を切っていたんだろう。
この瞬間、鏡の中の自分が世界で一番哀れな存在に見えた。

その後の処置も自宅の救急箱の中から適当に済ませて
一段落ついて窓の外を見ると、もう朝になっていた。
外の光が目に染みて、初めて身体の疲れを実感した。
無性に眠くなった。
しかしこのまま眠れば、丸一日寝過ごしてしまう。
その日は君に会えなくなる。
僕はその日、少し早めに家を出た。眠気を覚ますために。
多少の無理をしてでも、君に会える日を欠かしたくは無かった。

テーマ:★過去を振り返る★ - ジャンル:恋愛

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