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僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

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岐路
今日君の友人が孤独なクリスマスを過ごす奴だけの
合コンパーティーのようなものを企画したというので、
仕方なく君と共に参加した。
僕自身は大して親しくない奴だったけど、君の友人だから
君の顔を立てる意味で僕は渋々参加した。
僕らは言わば数合わせのようなものだったし
今更彼女を作る気も無かったからどうでもよかった。
好きでもない女の機嫌を取るのは面倒以外の何物でもない。
なのに少し酒が入って、カラオケで無理矢理僕は
大塚愛の「さくらんぼ」を歌わされた。笑われて最悪だ。
カラオケ大嫌いなのに。よりによって何でまたこの歌。

そして案の定、帰りは僕と君と二人で終電に乗っていた。
二人とも全然乗り気じゃなかったから、当然の成り行き。
君はかなり酒に酔っていて、眠い眠いと愚痴を零していた。
元々人の少ない車両だったけど
一人降り、二人降り、最後は僕と君だけになっていた。
こんな日のこんな時間、こんな方向に走る電車に
これから人が乗ってくる気配もない。
誰もいない車両の片隅で、君は睡魔に負けて
僕の肩に頭を寄せて眠りこけていた。
駅に着いたら起こしてと頼まれていたので、僕は了承した。

僕も少しだけ酔っていた。
普段抑えてる感情が沸々を溢れてくるのを自覚しながら
自制する気が失せていた。
誰もいない深夜の電車内は、少し浮世離れした空気を持ってる。
言い訳すると、酔いとこの非現実的な空間のせいだ。
まるで夢の中の1シーンのようだった。

座席に無造作に置かれた君の手に
無意識の内に自分の手を上から被せ、指先をなぞり
手を繋ぎ、そのまま自分の口元へと運び、手の甲にキスをした。
まさに夢心地で、全身で君のことを想った瞬間だった。
ここまでして一度我に返り、咄嗟に君の顔を確認した。
起きる気配は微塵も無く、気持ち良さそうに眠ったままだった。
寝顔が可愛いとかかっこいいとか思ってしまった。

ここでまた僕の箍が外れた。再び夢の続きが始まる。
奥底の後ろめたさとは裏腹に、不思議と気持ちは落ち着いていた。
自然と君の口元に視線がいき、唇にキスをした。
続いて頬にもキスをして、耳元にも軽くキスをした。
このまま、力いっぱい抱きしめたかった。

流石にそこまでしてはマズイと理性が警告をする。
大きく溜息を吐いて、自分に精一杯ブレーキをかけた。
そして少し距離を離して座り直し、腕を組んで窓の外を見た。
景色で察して僕達の降りる駅まで、あと2駅という所だった。
あと2~3分は寝かせておいても大丈夫だと考えながら
胸に生まれた大きな空洞のようなものを感じていた。

今更だけど、とんでもないことをしてしまったと思う。
でも多分、僕がシラフでもこの状況なら結果は同じだろう。
こんな言い訳、これじゃ僕は痴漢と同じだ。何も変わらない。
寧ろ痴漢の気持ちがわからなくもない、少しわかるかも
とまで考えが及んでいるあたりもう末期というか、
このままじゃやばいってのはよくわかった。

胸の奥にぽっかりと空いた空洞は、正体はわからないけど
決していいものでは無いのは理解出来た。
ストレスが溜り過ぎてるのも自覚してる。
いつか僕の中の溜ったものが何かの拍子に噴出した時、
自分で自分を抑えられる自信がまるで無い。
僕も男だから、いつか君を傷つけるかもしれない。
腕力ではまともにやっても敵わないだろうけど、
その気になればやり方次第でどうにでもなると思ってる。
今までは少しでもそういう考えに向かおうとすると
必死で軌道修正してた。実行しそうで怖かったから。
ところが最近、怖いどころか「どうせ駄目ならいっそのこと」と
考える自分が出てきた。たまに自棄になりそうだった。

もうそろそろ潮時なのかもしれない。
一生傍にいられたらと、こうして並んでいたかったけど
まさか自分自身が障害になるとは思っていなかった。
いや、本当は少しだけ予想してた。
このブログを始めた時から少し前くらいから、頭のどこかで
わかっていた。でも考えたくなかった。

だから僕は、君に内緒で進路を決めた。
地元に近い大学と、地元から遠く離れた大学、
両方受験することにした。
もし遠く離れた大学に受かったら
君には何も言わずに地元を出て行こうと考えた。
これは僕にとっては賭けのようなもので、
自分の意思では何も決められないと思ったから
今後を運に任せることにした。
いわば最期の手段というか、僕なり決着のつけ方。
臆病な僕なりの精一杯のけじめのつもり。
もし地元を出て行くことになったら
その時はきっぱりと君を忘れたい。

胸に生まれた空洞は暗くて深くて黒くて、いつか僕自身が
飲み込まれてしまいそうな程に広がりそうで、
このままじゃもう、僕が潰れてしまいそうなんだ。
頭のどこかで何かが、捩れて軋む音がする。

テーマ:男同士の恋愛 - ジャンル:恋愛

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