僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

09 │2017/10│ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

新記事

全記事

全タイトルを表示

月別記事

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

TOP
謹慎
高校2年の夏、君は問題を起こしたことがあった。

放課後の校内で同級生の男子と少し派手な喧嘩をした。
相手は3人で君は1人。
きっかけは君が相手に些細な因縁をつけられて、
少しの会話を経て最初に君が殴られたらしい。

君はその時、僕の用事が終わるのを1人で待っていた。
僕が君を見つけた時は、既に1人が君の足元に倒れ
君はボロボロになりながらも1人に狙いを絞って
掴みかかってる最中だった。
2対1でも怯まず、横から拳や蹴りが飛んできても
無視してひたすら掴みかかっていった。

僕を含めその場にいた数人で3人を抑え込み、
何とか仲裁しようとしたが、先に教師を呼ばれてしまい
僕らは職員室に連行された。
僕も関係者だとみなされて当初教師に腕を掴まれたが
君が「こいつは関係無い」と教師に告げた為、
僕は独りで君の鞄を抱えて待つことになった。

帰りの電車の中、乗客が君の腫れた顔を見て驚く顔をする。
僕も最初はとても驚いたけど、それ以上に不思議だった。
いつもの君なら何を言われても軽く流すだろうに。
理由を訊いても君は言葉を濁すばかりで、
そこで僕は「僕に気を遣っているのでは」と予想した。
問い質せば案の定、原因は僕に関わっていた。

相手の3人のうち1人は1年の時君と同じクラスで
僕はあまり知らない奴だった。
そいつは僕のことがとても嫌いだったらしい。
要はつまらない男の嫉妬。別にそいつの女を
寝取った訳でもないのに、
そいつは何故か僕に憎悪を抱いた。

そいつの言葉を引用すれば
「あいつ調子こいててムカつく、ボコしたい」
何て単純で浅はかな理屈。

確かにその頃の僕は相変わらず無愛想で
偏った交流しか持たず、
女癖の悪さばかりが先行して噂が広まっていた。
友人が少なく目立つ行動を取れば、
集団の中では自然と印象も悪くなる。

君は「やめとけよ」と説得しながら
「そんな悪い奴じゃないよ」と僕を擁護したらしい。
奴等にしてみれば君は邪魔な存在だったんだろう。
君がいなければ、僕を囲んで痛めつけるくらい簡単だろうし
その時も鬱陶しいと思ったんだろう。

君の様々な擁護発言が奴等の憎悪を君に向かわせ、
押し問答の末に殴られ、やむを得ず応戦したと。
「悪口なんか今に始まったことじゃないだろ」と
溜息混じりに僕は君を嗜めた。

確かに陰口を叩かれるのは慣れていた。
僕にも理由があるから、甘んじて受け入れていた。
誰にも迷惑を掛けて無くても、陰口は叩かれるものだ。
僕のように内面を理解されにくい人間が目立てば尚更。
それ以前に、言われるだけのことをしてると自覚もあった。

「でもさ、友達悪く言われたらやっぱ腹立つじゃん」と
君にしては珍しい感情論を口にした。
僕はこの時感謝の言葉を口にするべきなのか、
謝罪の言葉を伝えるべきなのか、迷った。

どちらの感情も等しくあったし、
その日の出来事に対してまだ動揺が残っていた。
「顔、凄い腫れてるね。」と、結局当たり障りの無い
発言が口をついて出た。

「そんなに凄い?やべぇ、どうしよ。家で何て言おう。」
「もう学校から連絡いってるんじゃない?」
「バイトでも皆に笑われるかなぁ、嫌だなぁ。」

こんな調子で会話が流れて、いつものように
君は僕の家で応急処置をした。

君はこの日、一切僕を責めなかった。
「今度から俺の悪口なんか放って置けばいいよ」と
僕にも言われる理由はあるし、僕は全く気にならないと
付け加えて諭した。

「でもあいつら前からお前のこと言ってたんだよね。
 一年の時もさ、わざわざ俺に聞こえるように。
 すげーうざかったんだけど、無視したけどさ。
 多分俺がお前と仲良いの知っててわざとだろ。
 でも流石に今日は無視出来なかったね。
 俺に売られた喧嘩でもあったわけだし。」
「タクは何て言われたの?」
「うーん、あんま憶えてねぇ。とりあえず俺が邪魔くさいとは
 言われたのは憶えてる。俺がいなかったらお前いつでも
 ボコせる、みたいな。んで俺が『ダセぇなお前ら』って
 言って、そっから先は殴り合い、みたいな。」
「ま、そうだろうね。俺喧嘩絶対弱いし。
 でもタク強かったね、一人瞬殺だったじゃん。」
「もう憶えてないよ、とにかく頭に血が上ってたのは確か。
 でも相手が3人ともガタイ良くなくて助かったよ。
 空手部とかだったら俺死んでたかもね~」

君は笑いながら誇らしげに自分の腕の筋肉を確かめた。
確かに君は身長も高いし、マッチョと言う程でもないけど
筋肉は適度についてる。いい身体してると思うよ本当に。
そもそも中学の頃から柔道でかなり鍛えてあったしね。

僕も同じ部活してたはずなんだけどねぇ。
君と同じ時間に同じだけ部活行ってたはずなんだけど
この身体の貧弱さは何故だろう。
僕の筋肉はどこに逃げたんだろうか。

そして君が家に帰る頃、僕は感謝と謝罪と叱咤を一度に伝えた。
単純に僕を思ってしてくれたことが嬉しかったけど、
あまり僕のことで君の手を煩わせたくなかったし。
それに折角のいい男が台無しだよ、勿体無い。
鼻血は出るし唇は切れるし目元は内出血で紫色に腫れてるし。

でも強かったな、かっこよかった。
掴み掛ってくる相手の手を避けたりして、足払い掛けたり
頭突きかましたり、何かもう凄かった。

かなり強い力で引っ張られたんだろう、Yシャツのボタンは
全部弾け飛んでて胸元も腹も全開。
脇腹に痛々しい痣が出来てるのも丸見えだった。
かっこよかったけど、でも、もうやめてね、こんなことは。
心配ですから。

この一件のお陰で君は翌日から謹慎処分を受け
タイミング悪く修学旅行に同行出来なくなった。
僕も君がいないと意味がないので、適当な理由をつけて辞退した。
君がいない想い出なんかいらないから。

いつか2人だけで修学旅行をやり直そうかと
君から提案が出て、僕は腹を抱えて笑いながら頷いた。
本当に行く気だったのかな、2人だけの修学旅行なんて。

テーマ:男友達 - ジャンル:恋愛

TOP
コメント閲覧
修学旅行
二人だけの修学旅行なんて素敵ですね。その発想とても好きです。実現したらいいな、なんて思ってしまうのは無神経なのかもしれませんね。
まあ、男の子は喧嘩で謹慎ぐらいのことがあった方がかっこいいですよ。タクさんてほんとに男らしい人なんですね。
【2006/01/25 00:13】 URL | 冬 #- [ 編集]

罪悪感・・・
toyoさん、 こんばんは。
コメントへのお返事ありがとうございます。
そうですね。
罪悪感って自分の内側から湧き出てくるのものですから
心の中から追い出すことはなかなか難しいかもしれませんね。
それはきっとタクさんが何をどう思っているのかということとは
直接的には関係していないところで生まれてくる感情なのですから・・・

でも、toyoさんのために殴り合いのけんかをしちゃうなんて
タクさんってばホントにかっこいい!!
タクさんにとってtoyoさんが本当に大切な人なんだな~
と改めて実感しました。
~ Good Luck ♪
【2006/01/25 00:59】 URL | 紅実 #ZGPMptfU [ 編集]

強さ
私も高校の頃に、友人の悪口を他のクラスメイトに言われたり、全然知らない子からも「あいつとつきあうのはやめた方がいいよ」とか言われていました。
確かに、友人はちょっと変人で、場の空気が読めないせいでクラスメイトに煙たがられていましたが、私とは何故か何でも意気投合して毎日のように遊んでいたりしていたんですが、、、
私は周りの声が気になって仕方なかったですね。
どぅ対処していいのかわかりませんでした。
結局、その子と遊びながらも、悪口いぅ子たちとも話しをあわせたりして、随分ヒドイことしてたと思います。
友人の悪口言われて立ち向かえるタクさんてすごいなぁと思います。
私は、結局その友人に嘘を吐かれたのがきっかけで、軽々と友人の手を離してしまいましたので。
今思えば、他人に何を言われようとも、跳ね飛ばせる勇気があったら、今も良き友達で居られたかもしれないなぁ、と思うことがあります。
クサイ言い方かもしれませんが、
トヨさんとタクさん(称してトヨタクw)の
「絆」の深さを感じましたw
(今回は自分の話多くてすみません;)
【2006/01/25 14:51】 URL | ゆ~り #- [ 編集]

to.冬さん
冬さんこんばんは。
素敵な発想ですか、そうですよね。
ときめきますよね、実現したら。
しかし言いだしっぺの本人はどうも
今は忘れているんじゃないかと…
実は僕も最近まで忘れてましたし。
彼は普段は滅多に怒らない人なんですけど、
喧嘩した相手には後日ちゃんと謝って、
その後仲直りしてました。今では普通みたいです。
僕は相変わらず嫌われているみたいですが。
でも「もうトヨの悪口は俺の前では言わせない」と
言ってくれたのが、嬉しかったです。
どうせ陰で言われてそうですけどね。
【2006/01/25 20:43】 URL | toyo #- [ 編集]

to.紅実さん
紅実さんこんばんは。
殴り合いの喧嘩は怖いですよ~下手すりゃ
訴えられたり傷害で補導もありえますし…
洒落になりませんよね、そうなったら。
僕は怖くて絶対逃げてしまいますが。
ていうか多分、悪口言われたのが僕じゃなくても
自分の友達だったら、彼は怒りそうです。
彼の友人の中で一番嫌われやすいのがたまたま
僕だったってだけで…多分そうだと思います。
でも普段は滅多に怒らないし、
喧嘩っ早くもないですよ、全然。
寧ろ僕より怒りの沸点が高めに設定されてます。
僕の方が多分、キレるのは早いと思います。
よく舌打ちする癖があるので…良くないですねこれは。
【2006/01/25 20:45】 URL | toyo #- [ 編集]

to.ゆ~りさん
ゆ~りさんこんばんは。
タクさん凄いですね、僕もそう思います。
多分元々噂話に興味が無いんだと思いますけど
あまり知らない人の誹謗中傷でも、
耳に入るだけでかなり嫌そうな顔しますね。
うじうじしてて気持ち悪いんだそうです。
なので僕も彼の前では人の悪口は言えません。
元々他人に興味ないんで悪口すら思いつかないですが。
トヨタクってよく呼ばれますよ。セット扱いです。
でもかなり前に合コンで、相手の女の子に物凄い
がっかりされたことがあります。
多分名前だけでト○エツとキム○クが
混ざるくらいかっこいい人だと思われたんでしょうね。
2人かよ!って言われました。
因みにどちらも全く似てません。人種が違います。
自分の話、全然OKっすよ。僕は楽しく読ませて戴いてますよ、ほんとに。
こういうことって、意外と誰にでも起こりうることなんだなぁ、とか。
【2006/01/25 20:47】 URL | toyo #- [ 編集]

TOP

非公開コメントは受け付けておりませぬ















TOP

検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。