FC2ブログ
僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

03 │2019/04│ 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

新記事

全記事

全タイトルを表示

月別記事

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

TOP
入院2
前記事の続き。  


大雨の早朝に激しい咳と腹痛に見舞われ
「息が出来ない」と言って僕の家で彼が倒れた。
激しい動揺の中、生まれて初めて救急車を呼んでみた。
そして恐らく生まれて初めて救急車に付き添いで乗った。

辿り着いたのは自宅から近い有名な大病院。
え、こんな大病院に真っ直ぐ連れて行かれるなんて
もしかしてそんなにヤバイ状態なの?
それとも大病院だからベッドの空に余裕があるとか?

彼は救急外来専用の処置室に、僕はその外に。
僕と彼を隔てるものは分厚いカーテンと自動ドア1枚。
とりあえず病院に着いたことで第一段階の安心は得られたけど
すぐさま次の不安に襲われる。まだまだ油断出来ない状況。

咳はまだわかるけど、腹が痛いって何だろう?
腹と言えば内臓だからとても心配だった。
もしかしてとんでもない病気になってるんじゃないか、
急に痛がって涙まで流して、あんなの絶対普通じゃない。
どうか食あたりか盲腸くらいであって欲しい。

咳で救急車呼ぶなんて大げさだって怒られるかな?
救急車が来る直前に念の為に熱を測ったけど
やっぱり発熱は無かった。
でも顔色が変わるくらい息苦しいって言ってたし、
どうかなぁ、若いんだから自力で来れるだろって言われるかな。

ん~タクシーでも来れたかもしれないけど
どこの病院行けばいいかわからなかったしなぁ、
絶対時間かかったよ、少なくとも救急車の倍は。
それでも「救急車をタクシー代わりに使うな」って怒られるかも。

普通に来るのと救急車で来るのとじゃ
きっと診察料金違うよね、幾らくらいになるんだろう?
一応僕の財布と彼の財布両方持って来たけど、
どっちも数千円くらいしか入ってない。

と思ったら流石有名大病院、至る所にATMがあります。
よーしガンガン金下ろして払っちゃうぞー!
てか今日払うのかな?そもそも今日このまま帰れるかな?
まさか、入院なんてことは無いよねぇ?

処置室から「付き添いの方~」と呼ばれ
やっと中に入れてもらえた。
サトルはぐったりしていたけど、表情は随分穏やかになってた。
顔色もちょっと体調悪い人程度の色に戻ってた。

見慣れぬ謎のチューブに沢山繋がれていたけど
顔色と表情を見ただけでかなり安心してしまった。
うぅ、全身の力が抜けてちょっと泣きそう。

「サトルぅ~大丈夫かぁ~」
「おぉ生きてるぞぉ~」

感動の再会ですよこれは。
ベッドの周りに医者とかいなかったら
絶対抱き締めたかった。
でもいっぱい白衣着てる人がいたから
こっそり手を握り締めるだけにした。

「貴方はご家族の方?それとも彼のお友達?」

白衣の人の1人に話しかけられた。
多分この人がメインの医者なんだろうな、
何となく雰囲気でそう思った。
知性に溢れ落ち着いた雰囲気のクールな女医さん。

「友達です。」
「じゃあ説明は本人とご家族の方に先にしましょうか。」

というわけでまた僕は蚊帳の外に。
いいんですけどね、だって家族じゃないのは事実だし。
いいもん、後でサトルから直接教えてもらうし。
これくらい平気だもん。

ところがサトルは家族への連絡を拒否。
それどころか僕と同居してるから家族同然ですなんて
大嘘ぶっこいた上で僕への病状説明を求める始末。
そんだけ嘘吐く余裕あるってことは峠は越えたってことかな。

病院がそんな融通利くわけないじゃないの、
と思ったら本人への最初の病状説明に
僕も同席ですって、マジですか。

でも家族にはちゃんと連絡しろって怒られてた。
「まだ若いんだから絶対家族は心配してるから!」って。
当然ですよ、相変わらずのバカ王子め。

実は僕、サトルの家族ってあんま知らないんだよね。
小学校から一緒だったのに目撃した記憶も無い。
印象に残ってないだけかもしれないけど。
てかサトルも僕の親とか全然知らないかもしれん。

で、サトルの病状を一緒に聞けることになったけども
初っ端からいきなりビシッと怒られてしまった。

「どうしてこんな重症になるまで放っといたの?
 あとちょっと病院への到着が遅れてたら
 あのまま死んじゃっててもおかしくなかった。」

この女医さん、声のトーンも言い方も落ち着いてて
凄く優しい感じなのに、この台詞の時は顔がマジで
目が全っっ然笑ってなくて顔もキリリでめっちゃ怖かった。
僕ら2人して完全にビビッてきゅぅ~っとちっちゃく一言。

「すみません。」
「私も医者やってもう〇年になるけど、
 こんな酷い重い発作久し振りに見ましたよ、
 多分ねぇ、今までで一番かもしれない。」

サトルの病状はズバリ「喘息の発作」だって。
あの、子供とかによく聞くアレ?
大人にもある病気なのは知ってたけど~
あぁ、そういやうちもじいちゃんと父さんが
アレルギー喘息あるって言ってたっけ。

「あの~あとちょっと遅かったらって、どれくらいですか?」
「ん~1時間も遅かったら、本当に危なかった。
 手遅れになっても、どうなっても全然おかしくない。
 チアノーゼ出てたでしょ?」

チアノーゼってきっと呼吸とか顔色のことなんだろうな、と
この時は勘で答えたけど後で調べたら勘通りでラッキー。
こんなド素人に専門用語使ったら勘で返事しちゃいますよ先生。

ていうか病院に来るの1時間遅かったら死んでたって!
それ相当ヤバイじゃないですか!
うぅ、そんなに酷かったのか、良かった~助かって~
迷わず救急車呼んで良かったぁ~!
無理して自力で来ようとしてたらマジでヤバかったかもね。

てかサトルさん、あんた喘息持ちだったなんて
この日まで一言も聞いてなかったよ!
そういうことは先に言えよ!
と後で文句言ってやろうと思った。

しかしあまりにも身近な病名過ぎてぶっちゃけ
「え、そんなんで死ぬの?」なんて一瞬軽く思っちゃった。
そんな僕らの軽いノリを女医先生はあっさり見抜いたんだろう、
より一層クールにお説教されてしまった。

「あのね、喘息ってバカに出来ないのよ?
 これで毎年何人の人が亡くなってると思う?
 毎年数千人だけどその殆どが大人の喘息発作なのよ?」
 
先生曰く、喘息というと小児喘息のイメージが強いが
大人も子供も喘息の危険はほぼ同じなのに
大人の方が死亡率が高いらしい。おおぅおっかねぇ。

子供の喘息は親が常に注意深く見ているし
親が病院に連れて来てくれるから対応も早く出来て
手遅れにはなりにくい。逆に大人は自己管理になり
喘息持ちだと知りながらもつい仕事等の予定を
優先してしまうから手遅れになりやすい、てことらしい。

「喘息だからって危険が無いわけじゃないの、舐めてはダメ。
 これも立派な病気で死ぬ可能性も充分にあるの。
 いい?これは命に関わることなのよ。」
「はい、すみません。」

「とりあえず今の処置で大分安定してきましたので、
 峠は越えたと言っていいでしょう。あとは病室で暫く
 様子見と検査と、ご家族へのお話ですね。」
「え、病室?入院するんですか?」

「当たり前でしょう、まだこの呼吸装置1つも外せませんから。
 今家に帰ってもまた大発作起こして病院に戻ってきますよ。」

あらら、サトルの顔色と表情で随分元気そうに見えたのに
まだまだでしたか、安心するのは早かったか。
そっか、今元気そうなのはこのでっかい装置のお陰だったのか。

「入院期間はどれくらいになりそうですか。」
「1週間前後になりますね、早くても5日はかかるかな。」

よ~し1週間毎日見舞に行っちゃうぞ~♪ちょっと楽しみ。

テーマ:男同士の恋愛 - ジャンル:恋愛

TOP

検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。