僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

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修羅場1
悪夢の台風日から数週間後のこと。


休日の午後にタクから電話があった。
いつもならこの時間彼は働いてるはずなのに
なんだろうな?と思って出たら
僕への緊急要請。いわゆる困った時のtoyo頼み。

電話で要件は殆ど聞かせてもらったから
すぐ着替えて家を出てタク家に向かった。
この日は休みだったけど幸いサトルと一緒ではなかった。

ところがタク家に向かう途中、絶妙の
バッドタイミングでサトルから連絡が入り
今から僕の家に遊びに行くと言う。
ううう、これはやっぱり、先着順、が筋だよね。

「ごめん、今からタク家に向かってるから、
 用事終わったらすぐ帰るからうちで待ってて。」

やっぱりサトルは不満爆発。
なんでなんで?と激しい追及に耐え兼ねて
正直に事情を説明した。

「タクがあの彼女と別れるんだって、
 だから荷物纏めるの手伝ってくれって。」
「どっか引っ越すの?」

「いや、彼女の荷物だけ。出て行ってもらうみたいだ。」
「あいつ追い出すの得意だな。」

得意ってことじゃないと思うが
彼がそう皮肉る気持ちもわからんでもない。
タクに追い出された経験を持つ1人だからね。
家から人を追い出す宿命の子なのかもしれない、タクちゃん。

で、なんとかサトルの理解を得てタク家に到着。
いつもならこの時間仕事してるはずのタクは
今日は仕込み担当だったから早く仕事が終わったとか。
なるほど、それでか。

タク家はtoyo家の半分以下の広さだけど
独り暮らしには丁度良い感じのワンルームだった。
ここに彼女と2人で同棲、てなると
若干手狭にも感じるけどお金無い若者カポーなら
これくらいが普通だろうな、そんなに気にしないかも。

しかしタクカポーはどっちも掃除が下手なんだな、
そう言えばタクが掃除下手で全然やらない奴だって
今更ながらに思い出した。
うちにいた頃はこいつが散らかしては
僕が渋々片付けてたんだよな~懐かしい。

「うわぁ、散らかり放題。」
「とりあえず彼女の物をテキトーにこの袋に詰めてって。」

渡されたのは半透明のどう見てもゴミ袋。
これ服とか小物ぐらいならいいけどさ、
あまり重い物とか硬い物は袋破けちゃうんじゃないか?
そんなの知ったことじゃねぇ、ですか。了解。

なんだろ、随分機嫌が悪い、てか怒ってるっぽい。
別れるってのも出て行ってもらうってのも聞いたけど
部屋の感じからして彼女に出て行く意思が見られないような。
強引にでも出て行ってもらう、追い出すつもりなのか?
それならそこまでする理由はなんだろう?

「何かあったの?」

タクの話を要約すると、もう大分前から2人の間に
別れ話は出ていて、後はいつ出て行くの?て段階だった。
しかし彼女は出て行くにしても新しい住処を得ておらず
そんな急に引越し出来る程の金も無く仕方なく
退去前提でタク家にまだ居候してた。

そんな中、彼女が最近親しい男友達(本人談)を
タク家に勝手に連れ込んじゃったもんだから
温厚の申し子と呼ばれたタクでも流石にブチ切れ。

てめぇいい加減にしやがれと
彼女の都合を一切無視して一刻も早く
出て行けという展開になり、しかし彼女はだらしなく
口では出て行くと言いつつもいつまで待っても
全く片付けも荷造りもせず甘えっぱなし。

で、いよいよ堪忍袋の緒が切れて今日の
強硬手段に至る、と。なるほど。
やっぱり家から人を追い出す宿命なのかも。

「お前の彼女すげぇな。」
「もう元カノです。」

おや、タクには完全に未練は無いと見た。
あぁ、結構マジに怒ってんのね、顔が怖いもん。
そりゃそうか、普通怒るか。
そもそも男友達って何やねんて話だよなぁ~
図々しいにも程がある、常識無さ過ぎ。

片付け始めてから1時間もしない内に
僕の携帯がけたたましく鳴り響く。
もう着信が誰か見なくても予想は出来る。

「何?」
「ねーまだ?終わった?」

「全然まだ。」
「えー早く帰ってきてよぉー冷蔵庫のカフェオレ飲んでいい?」

「うんいいよ。」
「早くしてねー。」 ぷちっ

と話が終わったはずなのにまた10分後に同じ催促電話。
そのまた10分後に催促電話、その後メールが1分おきに送信され
僕の携帯が常に鳴ってるような状況に。

これじゃ全然片付け進まないから!作業妨害です。
てか携帯の電池無駄に削るなよ、
しかもメールの内容もすっげどーでもいいし。
ハートの絵文字だけ送ってくるとか。

その様子を見てたタクが思わずぽつり。

「お前ら仲いいんだね、ほんとに。」

う、うん、一応らぶらぶだと思うけど。
しかしこの時の「ほんとに」に微妙に他意と言うか
ある種の含みを感じたので一瞬気まずい緊張感。
ハッキリ言えば台風の日のことを思い出したわけで。

あああ今まで綺麗さっぱり忘れてたけど
あれからタクに会うの初めてじゃん!
やべぇきまじーそれ以上何も話さなきゃいいけど
一緒に水に流してくれると助かるんだけど!

やっぱりタクは大人でした。
僕の心理を読んだのか気を遣ってくれたのか
台風の日のことには一切触れないでくれた。
改めて考えると恥ずかし過ぎるし気まず過ぎる。
でもその代わり、盛大な愚痴トークが始まった。

まず僕カポーと自分達との比較に始まり
彼女の悪口から自分の境遇に対する不満へ。
早い話が僕に対するヤッカミだ。

「何で誰も俺のこと好きになってくんないのかなぁ~」
「顔だけで選んでるからだろ。」

「やっぱ愛されるなら可愛い方がいいじゃん。」
「人の価値を見た目のみに見出してるからダメなんだろ。」

「トヨはいいよね、お前何だかんだ言って
 愛されキャラだしね。お前何もしなくても
 あっちから寄ってきてくれんだし。」

おいおいちょっと待て、何すかそのキャラ設定。
告られた回数だって全然多くないし数えられる程度だし
どっちかっつと嫌われた人数の方が多いし、
愛されキャラって違くね?そんなに構ってもらう方でもないよ。

「そんな記憶、俺には一切無いんだけど。」
「今だってそうじゃん、サトルから告ったんでしょ?」

「それだけじゃん。」

いや、でも待てよ。タクには話してないけど
元はと言えば先に手を出したの僕だからね。
そして先に好きになったのも、多分僕じゃないかなぁ?
確証は無いけども。

「いいよなー愛されキャラ。一度でいいから
 俺もそういう風になんねぇかな~誰かいねぇかな~」
「いたじゃん。」

「誰?」

これも失礼な話じゃありません?
ずっと好きだった僕の前でこれはさぁ~
まるで無かったことにされてるような、されてんだけど。
まだ好きだったらこの時点で泣いてたよ多分。

「俺。」

「あいつが怒るよ。」
「すみませんでした。」

うへ、はっきり言われちゃったよ。
まぁそうですよね、失礼しました。あいつってサトルだよね。
あれ、タクに言ったことあったっけ?サトルが嫉妬深いって。

言わなくてもわかるか。

テーマ:恋愛 - ジャンル:恋愛

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