僕を埋め尽くす秘密
バイでリバの♂が恋愛仕事人生等に悩みながらも真面目に生きてるよ

06 │2017/07│ 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

新記事

全記事

全タイトルを表示

月別記事

忘却2
前記事の続き。


最強の贖罪心が芽生えた僕が起こしたアクション。
それはサトルに昔の真実を話すこと。
少し前まで言わなくてもいいことだろうと
僕の合理主義が不必要の烙印を押した1つの真実。

「うちに居候してた時期あったじゃん。」
「うん。」

「本当はね、あの頃からお前のこと好きだったんだよ。」
「え?」

彼は半笑いだった。全然信じていない顔。
何かの冗談か?それともご機嫌取りか?
そういうニュアンスが彼の「?」から漂ってきた。

2人で少し黙り込んでしまった。
この次に何をどう言葉にしていいかわからないだけで
重たい空気に包まれているわけじゃない。
気まずさはほんの僅か、彼は動揺しているようだった。

「いつから?」
「Hしてから。でもやってすぐ好きになったわけじゃなくて
 何度もやってるうちに段々、て感じで。」

「それで追い出すっておかしくない?」
「今思うと色々と考え過ぎてたんだと思う。
 俺得意じゃん、そういうの。」

「そうだね。」

彼はまだ信じきっていない様子だった。
そりゃすぐに信じられる話ではないだろうな、
彼は僕の態度を見て僕に嫌われていると
もう何年も自分の事実として保管し続けていたんだし。

ここからが本番だな、と感じていた。
ここからどう彼に信じさせるか、僕の説得力が結果を決める。
包み隠さない正直に勝る説得力なんて無い。
当時の気持ちや僕の考えていたことを
包み隠さず話せばいい、割りかし簡単じゃないか、と思った。

身体の関係が生まれてから僕だけが勝手に惚れ込んで
気持ちだけ突っ走ってて、昔から知ってる幼馴染だから
サトルの性格や考え方もある程度は把握してて、
「これ以上の関係に発展することはありえない」と
僕が勝手に結論付けた。だから余計にしんどくなった。

それでこれ以上好きにならないように避けたり
冷たくあしらったりを繰り返し、でも性欲は別腹でやることはやる。
それで余計にまた好きになりそうになって、
もっと避けたり冷たくしなきゃ嫌いになれないという悪循環。

君が知らない所で僕にこんなことが起きていたんだよ、と
そりゃもう包み隠さず話した。彼に関することだけを。
話そうとは決めていたけど、どう話すかまでは考えてなくて
言葉の準備が足りずに、かなり不細工な語り方をした。

どれだけ好きだったか、本当は付き合いたいと思ってたけど
まず男同士でそれどうよ?の悩みもあったし
昔から知る相手で恥かいて気まずくなるのも怖かったし
とにかく色んなことをぐちゃぐちゃと考えていたとか。

「でも電車の中で会った時、あんまり嬉しそうじゃなかったよね。」

鋭いツッコミ。確かにこの時の僕は全然嬉しそうじゃなかった。
だって本当に嬉しくなかったもんなぁ、ひたすら気まずかった。
ぶっちゃけ会いたくなかったし、でも100%じゃないな。
会いたくない80%の遠くから姿を発見出来ればが20%ぐらい。

「好き過ぎて逆に会いたくなかったってわかる?」

彼にわかるだろうか、この複雑な感情が。
自分でもわかってるけどさ、僕の感情回路ってかなり
複雑でめちゃくちゃで歪んでて、変なんだと思う。
多分他人には理解されにくいんじゃないかな、とかね。

それでもいいよ、とにかく話さなきゃ先に進まないんだし。
もう俺こういうややこしいわけわかんない奴なのよ、
こういう感じ方とこういう考え方する変な奴なの。
これわかってくんなきゃ俺とは付き合えないよ?
というわけでどうかわかって、お願いします。

「うーん、うん、うん、なんとなくわかる、かも?」

それでオッケイ!捻くれててすみません。
知ってる?あっそう、じゃあ簡単だよね、
とりあえず歪んでて捻くれてんの。よろしく。
僕がワケわかんねーと思ったら大体そこが原因だから。
お、段々話呑み込めてきた感じ?よしよし。

「だからね、嫌ってたわけじゃないんだよ本当に。
 本当は好きだったんだけど、それ言うわけにいかないし
 好きにならないように離れるしか思いつかなかった。」
「それはちょっと嘘だな、その前は絶対お前
 俺のこと嫌ってただろ。」

う、その前ってのは中学とか高校のあたりか。
うぅ~その辺は確かに、ちょっと、う~ん。

「学生の時はね!確かにあまりいいイメージ持ってなかった。」

この発言、実は僕にとってとても大きな意味のあるもの。
今までずっと「昔俺のこと嫌いだったろ?」と聞かれても
僕は常にソンナコトナイヨと答えていたから。
冗談で返すこともあったけど、きちんと事実と認めて
答えたことは初めてだと思ったので。

「でも居候してた時は、本当に好きだった。」

サトルからの返事は特になし。
そんな昔のこと今更言われてもね、
何て言えばいいかよくわかんないよね。
「あぁそう」とか「ふーん」とかね、その程度じゃん?
僕でも困ることは容易に想像出来ますね。

「結構本気だったから、色々悩んだりもして、
 それで嫌な思いをさせてたなら、ごめんね。」

やっと一番言いたかったことを言えた。
ここまで来るのに長かったなぁ、我ながら不細工な語り口。
これ以上誤解されないようにと考えながら喋って
おかしな日本語も沢山繰り出してた。

でもサトルは嫌われてなかったんだよっていう事実は
信じてもらえたっぽい。学生時代のことも
第一印象で我儘で口の悪い奴だと思ってただけで
一緒に遊んだ時は楽しかったし、その頃だって
悪態を吐きつつも心底嫌いではなかったんだし。

じゃなかったら渋々誘いに乗ったり遊んだりしないよ?
家に泊めることはあっても長く居候なんてさせない。
僕も流石にそこまでお人好しじゃないよ。
嫌いだったら、ていうかお前はロクデナシだけど
そこまで人に嫌われる程のクソ野郎じゃないよ。

一番言いたいことを言えたので僕も相当機嫌が良くなり
素直な気持ちも優しい言葉もぺらぺらつるつる滑り出て。
本当に好きなんだからさ、好きな人に
優しい気持ちを抱くのは自然なことだから
言葉が出てくるのも呼吸と同じくらい自然なことですね。

出ない時は好きじゃないってわけじゃないよ、
その時はスイッチが入っていないとかテンションが違うとか
ギアチェンジみたいな感じなんだよ。今は最速に入ってます。

サトルは殆ど無反応に近かったなぁ、
どうでもいい話だったのかな。
言いたい事を言えたっていう僕の自己満足に過ぎなかったか。
それでもいいか、ちょっと心開けたし。
唯一の彼氏なんだから俺のリハビリに付き合え。

「だから本当はさ~お前より俺の方が先だったんだよ。」
「何が。」

「好きになったの。」
「その話はもういいよ。」

うへ、何その言い方。怒ってんの?機嫌悪くなったの?
なんでだ、どこでだ?意味わかんねぇ~!
どっちかっつと喜ぶってか、嬉しくない?嫌な話?
ううう、凹む。勝手に凹む。言葉が出てこない。

何で怒ってんのか知らないけどさ、そんな言い方しなくてもさー
うー勝手に舞い上がって暴走しちゃった系?
なんだろ、もしかして温度差違うのかな、どうしよー
俺程そんなに好きじゃないとか?まさか重い!?
頭の中ぐるぐるするし胸はわさわさするし。

それから1時間ぐらい2人で何をするでもなくボーッとしてて
微妙なギクシャク感も薄れつつあった頃、
いきなりサトルが、本当にいきなり突然唐突に
「どうしよ、今すっげぇ嬉しい!」と叫びだした。
兄さん何すか急に。

「超嬉しい!」とそこそこに張り上げた声で宣言しながら
奇妙なダンスを踊ってる。いや、ダンス?不思議な踊りだ。
僕MP吸われそうです。

多分さっきの話のことなんだろうなぁ、と思いつつ
「どうしたの?」と一応聞いてみた。
なんか、いかにも聞いて欲しそうな動きだったから。
これ以上MP吸われたら可愛くてイラッとしそうな
変な動きだったから。

「何となく。」
「やめて、その動き微妙にイラッとするからやめて。」

ていうと余計に張り切ってMP吸い上げちゃうんだよね、
我が家の我儘姫王子は。やっぱり嬉しかったんじゃん、
やっぱり変な奴、そして変な喜び方。可愛いのぅ。

素直な気持ちを喜んで貰えると、
こっちもやっぱり嬉しいものです。

じゃあなんでさっき急に機嫌が悪くなったんだ。

テーマ:素直な気持ち - ジャンル:恋愛

TOP

検索